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          =IT企業にだまされるな! = 
                   相模虎太郎  第6号 2004/7/15
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みなさんこんにちは。私はこのメルマガをつくっております相模の素浪人こと
相模虎太郎です。

私は約20年にわたりIT企業の営業をしていました。IT営業という今まで
お客様と最も近く接する仕事を通してみた、ITシステムの問題点を、読者の
方と一緒に考えていきたいと思っています。

SEが書いたものとは違い、コンピュータシステム初心者の方にもわかるよう
に簡単な言葉で書いていきます。しかし、問題の本質はするどく突いていきた
いと思っています。

前回に引続き、実際の私の体験をもとにして、多額の費用と開発工数をかけた
CRM、SFAシステムが、なぜうまく機能していかなかったのかを考えてい
こうと思います。

このお話は、1995年から2000年頃までの、グループウエア製品が本格
的に広まるようになり、CRM、SFAが注目されはじめた頃の、ある大手I
T企業が舞台です。

この企業は、全国展開をしており、営業(私がいた部署)、SE(プログラム)
CE(故障修理)コールセンター、仕入れ、総務、人事、経理などのたくさん
の部署がありました。

少し古い話ではありますが、ITシステムを構築、運用するためにはどのよう
にするべきかを考えると、現在でも大いに参考になることが多いと思います。

それでは第6号をはじめます。

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まずは前回のおさらいです。

◆CRM、SFAシステムの構築◆

=システムを使うようになるまで=

Lotus NotesでCRM、SFAを開発した理由は、文書検索機能が優れていた
ことが理由のひとつです。

たとえばEXCELの障害について調べたいとしたらEXCEL、障害といっ
たキーワードで検索をすれば、それに該当する文書を引っ張ってきてくる機能
です。

しかし、当時はパソコンのCPUも200MHZ程度の時代でした。現在は2
GHZを超えていますので、10分の一以下のスピードです。

また、Lotus Notes自体も不安定な時代でした。

膨大な文書のなかから文書を検索することは大変な時間がかかってしまい、使
い物にはなりませんでした。

また、それ以外のハードウエア的、ソフトウエア的不具合もたくさんあり、1
日に何度も画面がフリーズしてしまいました。

当時、PCサーバがハードウエア製品の中心になりつつあった時代で、時流に
のってPCサーバ Windows NTでシステム構築を行いました。

しかし、あまりに実用に耐えられないひどい状態になってしまったので、仕方
なく高速で安定性の高いUNIXのサーバに変更して、この状況を切り抜けま
した。

現在はWINDOWSもだいぶ安定しましたが、そのころは安定性がかなり悪
い時代で、UNIXサーバの方がはるかに高速で安定していました。

そして何とかスピードもあがって使えるレベルになりました。

当然、UNIXサーバに変えれば性能も良いのですが、価格も高価です。

私のいた会社はIT企業だったので、先行投資的な意味でこのようなことが出
来ましたが、実際のお客様ではこうはいきません。

お客様で多額の手間と費用をかけたシステムでPCサーバを、UNIXサーバ
に変更することは簡単にはきません。

IT企業では新製品が出ると新製品のメリットばかりを強調します。そして新
製品のシェアの拡大を目指します。このこと自体は、IT企業も企業である以
上当然の行為です。

しかし、新製品には多くのバグ(不具合)がありますし、また、実際どの程度
実用に耐えるのかは実際導入してみないとわからないというのが現実です。

お客様としては新製品が出ても暫く様子を見て、ある程度落ち着いた段階にな
ったところで導入する方がよいと思います。

実際WINDOWS NTなども実用に耐えられるようになってきたのは、バ
ージョン3.5からでした。

先行者利益と言う言葉はありますが、あまりにも早いと苦労ばかりで、あまり
利益が得られないことの方が多いのがITシステムの構築です。

ここまでが前回のお話でした。

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◆CRM、SFAシステムの構築◆

=システムを使うようになるまで=

SFAの営業日報システムはスピードが上がったにも関わらず、使われません
でした。

そこで使われるようにするためにシステムの改良がはじまりました。

今回はこのことについてお話したいと思います。

営業日報に必要な項目は

だれが

いつ

どのお客様に

お客様のだれに

どのような目的で訪問して、

どんな話をしたのかが必要です。

少し項目について説明すると、だれがというのは、訪問は営業員ひとりで行く
事もありますが上司やSEも同行する場合もあります。

また、お客様のだれにというのも重要で、同じ話をしたとしても、お客様のト
ップに会ったのか、担当者レベルに会ったのかによって、訪問の性質が大きく
変わってきます。

最初はこれらのことをワープロと同じような感じで、一枚一枚書いていきまし
た。単純に紙でやっていたものをコンピュータ化しただけです。

これではいくらIT企業の社員で、キーボードに慣れているからとはいえ、時
間がかかってしまいます。

結局、みんな面倒なので使いませんでした。

そこで、お客様やお客様担当者をマスター化してプルダウンメニューから簡単
に入力できるようにしました。

プルダウンメニューというのは、例えばお客様というメニューをクリックする
とお客様の一覧が表示されて、その中のA社ならA社を選ぶやり方です。

また、過去に入力した営業日報をコピーしてきて、日付やお客様との面談内容
を変更するだけで日報をつくれる機能もできました。

だいぶ入力に関しては容易にはなりましたが、問題も起きました。

SFAで登録している顧客マスターと基幹業務で使っている顧客マスターの整
合性がとれていなかったのです。

SFAで対象にしているお客様と基幹業務で対象にしているお客様との顧客コ
ードに整合性が取れていないと、受注金額と訪問件数の相関関係などのデータ
を取ろうとしたとき、不都合が起こります。

SFAで対象としているお客様は、まだ取引のない見込み客の場合も多くある
のですが、基幹業務にある顧客マスターのことを全く考えていなかったのは、
明らかに失敗です。

システム間の連携の悪さということなのですが、結局、顧客マスタの整合性を
とるために再度、SFA側の顧客マスターを変更しました。

IT企業といってもIT構築での問題点は一般企業とかわりません。

今回はここでおしましにします。

次回もこの続きを書きたいと思います。

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 【編集後記】 

第6号の発行です。

IT企業と言えどもいざシステムを構築するとなると基礎的なことが忘れられ
たりするものです。

しかし、社内でこのような失敗をしていたので、お客様ではある程度トラブル
を押さえられた部分もあります。

お客様に勧めるには自社で使ってみるという姿勢は、重要なことであると思い
ます。

私も自分で使っていたので、製品を自信を持って勧めて受注できたことが、何
度もあります。

もし、IT企業に”このシステムはいいですよ。”と言われた時は”自社で使
っていますか?”と質問してみるのも良いかもしれません。

次回もこの続きを書いていきたいと思います。今後もよろしくお願いします。
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今回も、最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
感想や、お便り頂けるとほんとにうれしいです。s_suronin@yahoo.co.jp
きびしいお話でも耳をかたむけていくつもりです。
私も読者の方々と一緒に、このメルマガを育てて生きたいと思っています。

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IT企業にだまされるな! 
編集・発行:相模虎太郎  s_suronin@yahoo.co.jp
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