■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ====================================================================== =IT企業にだまされるな! = 相模虎太郎 第3号 2004/6/24 ====================================================================== ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ みなさんこんにちは。私はこのメルマガをつくっております相模の素浪人こと 相模虎太郎です。 私は約20年にわたりIT企業の営業をしていました。IT営業という今まで お客様と最も近く接する仕事を通してみた、ITシステムの問題点を、読者の 皆様と一緒に考えていきたいと思っています。 SEが書いたものとは違い、コンピュータシステム初心者の方にもわかるよう に簡単な言葉で書いていきます。しかし、問題の本質はするどく突いていきた いと思っています。 前回に引続き、実際の私の体験をもとにして、多額の費用と開発工数をかけた CRM、SFAシステムが、なぜうまく機能していかなかったのかを考えてい こうと思います。 前回、このお話をはじめた時、舞台になる会社のことを説明していませんでし た。申し訳ありません。 このお話は、1995年から2000年頃までの、グループウエア製品が本格 的に広まるようになり、CRM、SFAが注目されはじめた頃の、ある大手I T企業が舞台です。 この企業は、全国展開をしており、営業、SE(プログラム)、CE(故障修 理)コールセンター、仕入れ、総務、人事、経理などのたくさんの部署があり ました。 少し古い話ではありますが、ITシステムを構築、運用するためにはどのよう にするべきかを考えると、現在でも大いに参考になることが多いと思います。 それでは第3号をはじめます。 ---------------------------------------------------------------------- まずは前回のおさらいです。 ◆CRM、SFAて何だろう◆ =CRMの概要= まず、このCRMとは何かからお話します。 CRMとは 顧客の価値観を充足させつづけることで、顧客に必要とされる関係を構築、維 持し続ける経営手法(日刊工業新聞社 図解よくわかるCRM 藤田憲一著) です。 もっとくだけて言うと、お客様が欲しいものを欲しい時に提供していくしくみ と考えるとわかり易いと思います。 CRMはIT技術のようにとらえられていますが、もっと広い概念です。 次にお話しするSFAもそうですが、IT技術としてこれらをととらえると失 敗してしまいます。 なぜかというとCRMやSFAは他の会計や給与のシステムと違い、扱う対象 がお客様や営業員といった生身の人間を対象にしているからです。 会計や給与というシステムは数字の計算の自動化です。 しかし、CRMやSFAは数字の計算の部分もありますが、お客様からの障害 クレームや営業報告といった人間的な情報を扱っていきます。 ここが他のシステムとの大きな違いです。 概念的なことでお話しているとイメージが湧きませんので、事例で説明したい と思います。 私のいた会社にはコールセンターがあり、障害やクレームが入ってきます。 このコールセンターではCTIも導入され、電話の機能とCRMシステムが連 動していました。 そして、電話がかかってくると電話番号からCRMシステムのデータベースに 連動し、お客様の過去の障害履歴などがオペレータの画面に表示され、スムー ズに電話対応ができるようになっていました。 そして、そのクレームや障害の情報はLotus Notes(グループウエ アソフトでメール、掲示板、文書管理、ワークフローなどの機能がある。)と 連動し、CRMデータベースに蓄積され、顧客別、障害種類別、クレーム種類 別、担当営業別にといろいろな角度から検索できるようになっていました。 クレームや障害によっては、必要に応じて担当者にメールを送ることもできま した。 また、ユーザー会に入っているお客様には、定期的に新商品案内やセミナー案 内を出してお客様とのコミュニケーションをはかっていましたし、その他、定 期的お客様ユーザーアンケートも行い、顧客満足度もチェックもしていました。 そしてここで得られた情報は会社全体で共有して、企業のトップもいつでも見 ることができるようになっていたのです。 ITシステムとしては、社員全員が情報を共有できることで、社内の風通しも よくなり、リアルタイムでお客様の情報が企業トップまで上がるので、経営に も大きく貢献できるシステムです。 しかし、結果は前述のとおりでした。 なぜ、このようなことになったかはこれから説明していきますが、ここでは、 一応のCRMシステムのイメージを掴んでいただければOKです。 ここまでが前回のおさらいでした。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ITシステム初心者向けホームページ 相模の素浪人 相模虎太郎 http://www61.tok2.com/home2/ssuronin/index.html 各種システム インターネット IT企業とうまくつきあうポイントなどいろいろとお話しています。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ---------------------------------------------------------------------- 今回の本題です。 ◆CRM、SFAて何だろう◆ =SFAの概要= CRMに続き今回はSFAについてお話します。 なぜ、CRMとSFAのシステムを一緒につくっていたかということも含めて 説明したいと思いますが、その前にSFAについてご説明します。 SFAとはセールスフォースオートメーションの略です。 このように言われてもわからないと思いますが、簡単にいってしまうと、今ま で営業個人のウデにかかっていた営業という仕事を、コンピュータ化していこ うというITシステムです。 これも事例で見た方がわかりやすいので、事例で説明します。 一番SFAの中で重視している機能は営業報告、すなわち営業日報です。 現在出回っているSFAパッケージの中には、営業日報の機能のみというもの もあります。 なぜ、営業日報が重要かといえば、営業がお客様とどのような話をしているの かわからなければ会社としても手の打ちようがありません。 だから営業日報の機能は重要なのです。つまりSFAデータの幹になるものな のです。 また、これはCRMシステムとも絡むのですが、お客様からのクレーム情報や 障害情報が営業員に伝わっていなければ、営業員がお客様を訪問した時に適切 な話ができません。 そこでそのような情報も、CRMシステムから連動させて見れるようにしてい ます。 そのためにCRMとSFAは一緒に構築していたのです。 SFAシステムの、その他の機能としては、営業活動での交通費清算といった 営業事務的な機能もあります。 このSFAシステムを利用すれば今まで、営業員の個人のウデにかかっていた 営業という業務を、会社としてのノウハウとして蓄積していくことができます。 SFAシステムに蓄積された情報を分析すれば、どのようなものをお客様は望 み、それに対してどのように営業員が対応しているのかがわかります。 このような分析を詳細にすれば、会社としてどのようなお客様にはどのような 商品を持っていけば良いとか、このようなクレームにはこのような対応をした ら良いという必勝パターンのノウハウが蓄積されるはずです。 このようになればSFAは大成功です。 事実見かけ上はそのようになりました。 今回はここでおしまいです。 次回はどのようにこのCRM、SFAシステムを、構築していったかをお話し ます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【編集後記】 第3号の発行です。 SFAは私が毎日使っていた(使わされていた)システムです。 ですからここでの問題点は本当に身にしみてわかっています。 今までSEやコンサルタントの人が、システム構築にスポットを当てたものは 多くありましたが、現場で実際に利用した営業員が書いたものはなかったと思 います。 今後なぜうまくいかなかったのかを具体的に考えていきたいと思います。 次回はシステム構築について考えます。今後もよろしくお願いします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回も、最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。 感想や、お便り頂けるとほんとにうれしいです。s_suronin@yahoo.co.jp きびしいお話でも耳をかたむけていくつもりです。 私も読者の方々と一緒に、このメルマガを育てて生きたいと思っています。 ====================================================================== IT企業にだまされるな! 編集・発行:相模虎太郎 s_suronin@yahoo.co.jp マガジンID:m00116919 登録解除 http://www.melma.com/mag/19/m00116919/ ※このメールマガジンにより生じる損害等について責任は負いません。 ※本メールマガジンの無断転載・無断複製を禁じます。 ====================================== 相模の素浪人 相模虎太郎=======