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          =IT企業にだまされるな! = 
                  相模虎太郎  第25 2005/03/03
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みなさんこんにちは。私はこのメルマガをつくっております相模の素浪人こと
相模虎太郎です。

私は約20年にわたりIT企業の営業をしていました。IT営業という今まで
お客様と最も接する仕事を通してみたITシステムの問題点を、読者の皆様と
一緒に考えていきたいと思っています。

SEが書いたものとは違い、コンピュータシステム初心者の方にもわかるよう
に簡単な言葉で書いていきます。しかし、問題の本質はするどく突いていきた
いと思っています。

それでは第25号のはじまりです。

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まずは、前回のおさらいです。

=第二部 アプリケーションパッケージは安いのか?=

ソフトウエアは、IT技術者が手作りでプログラミングしていきます。

当然、顧客ごとに手作りで、プログラム作成を行っていては、プログラム一本
あたりの単価は高くなり、時間もかかります。

そこで、各業種、業務向けにアプリケーションパッケージというものが作られ
ています。

会計、給与、販売管理、生産管理、ERP(企業資源計画と訳されていますが
わかりやすく言うと、会計から販売管理、生産管理など全ての企業業務を含ん
だシステムを、ひとつのアプリケーションパッケージで、行うものと考えてよ
いです。)など多くのアプリケーションパッケージが販売されています。

このようなアプリケーションパッケージでは、BPR(業務の見直し)が低価
格で、しかも迅速に行えるシステムであることを、メリットとして顧客にうた
っています。

しかし、本当にそのようになっているのでしょうか?

第二部では、この点について考えてみたいと思っています。

西暦2000年問題にからめて、全ての業務をひとつのパッケージで構築する
ERPパッケージが、大企業を中心に多く導入されました。

ERPパッケージは、グローバルスタンダード(世界標準)、ベストプラクテ
ィス(最優良の事例)を、うたい文句にして販売されています。

このERPパッケージに自社の業務形態をあわせて、多くの企業がBPR(業
務の見直し)を行おうとしました

しかし、現在では失敗だったと考えているユーザーがほとんどです。

なぜなら、欧米の業務形態をもとにして、これをグローバルスタンダード、ベ
ストプラクティスといっても、企業ごとに業務のやり方はことなり、多くのカ
スタマイズ(プログラム変更)、アドオン(プログラム追加)が発生してしま
ったからです。

なぜ、そのようなことになってしまったかというと、企業ではそれぞれ、ビジ
ネスモデルが違うことによって、競合他社と差別化しているからです。

それをひとつのアプリケーションパッケージで行おうとしても、最初から無理
がある話です。

私が担当した、ある商社の例です。

その会社では次期システムの検討にあたり、ERPをはじめ、いろいろなアプ
リケーションパッケージ、顧客独自のオーダーメイドシステムまで含めて、検
討していました。

その会社の業務を見たときに、

その会社では、単純に商品をメーカーから仕入れて、顧客に販売している場合
もあれば、メーカーから商品を借りだして、貸出品として出荷して、顧客が気
に入ったらば販売する場合。

同じようでも、メーカーから仕入れて在庫品として貸出品にする場合もあるな
ど、非常に多くの販売形態のバリエーションがありました。

また、販売形態だけでなく、代金回収、仕入、支払などにも、多くの取引上の
バリエーションがありました。

このように取引上に非常に多くのバリエーションがあることは、ITシステム
を構築する上では、とてもやっかいなことです。

いろいろなアプリケーションパッケージを検討しましたが、業務のバリエーシ
ョン全てを対応していたものはありませんでした。

そこで、独自のオーダーメイドシステムでは、費用がかかるので、費用を抑え
るためにアプリケーションパッケージに業務をあわせようと検討しました。

しかし、この商社では、取引のバリエーションの多さが、ビジネス上の競合他
社との差別化につながっていることに気づきました。

そのため、結局この商社では、費用はかかるのですが、独自のオーダーメイド
のシステムを構築しました。

なぜならアプリケーションパッケージに、業務をあわせてしまっては、ITシ
ステムは生き残っても、会社が生き残れなくなってしまうからです。

また、前回も少し触れましたが、世界では現金取引が標準ですが、日本では手
形取引も多く行われています。

手形取引はグローバルスタンダードでも、ベストプラクティスでもないかもし
れません。

しかし、このことにより、今、現金が手元になくてもビジネスが行えるという
メリットがあり、それが日本のビジネス、経済を支えている部分も多くありま
す。

グローバルスタンダード、ベストプラクティスなどという言葉に惑わされては
なりません。

次回から、どのようにアプリケーションパッケージを見ていったら良いかを、
考えていこうと思います。

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ITシステム初心者向けホームページ

相模の素浪人  相模虎太郎
http://www61.tok2.com/home2/ssuronin/index.html

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インターネット
IT企業とうまくつきあうポイントなどいろいろとお話しています。

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=第二部 アプリケーションパッケージは安いのか?=

−アプリケーションパッケージが普及している業務−

前回、ある商社のお話をしましたが、全ての業務を独自のオーダーメイドのシ
ステムで構築したわけではありません。

それでは、さすがに費用がかかりすぎてしまいます。

販売管理については、独自のオーダーメイドのシステムにしましたが、会計業
務と給与業務については、費用を抑えるために、アプリケーションパッケージ
を導入しました。

なぜ、このようになったのかを説明します。

アプリケーションパッケージは、自社の業務に合うものを見つけ出して導入す
れば、独自のオーダーメイドのシステムで構築した時よりも、多い場合には、
10分の一以上も費用を抑えることが可能です。

やはりこれだけ費用を抑えられれば、アプリケーションパッケージを検討しな
いわけにはいきません。

前回の商社では、会計、給与、販売管理、ERPといろいろなアプリケーショ
ンパッケージを各業務で検討しました。

そこで、会計と給与に関しては、自社に適合するパッケージが見つかったので
す。

実は会計と給与に関しては、IT化(コンピュータ化)の歴史も古く、アプリ
ケーションパッケージが最も適用し易い業務なのです。

IT化(コンピュータ化)を考えるにあったて、一番ポイントになるのは、何
を入力し、何を出力するかです。

会計業務と給与計算業務では、入力するものと出力するものが、販売管理など
に比べてはっきりしています。

会計業務のシステム化について考えてみたいと思います。

会計システムでは、非常に大雑把ですが、入力するものは仕訳データですし、
出力するものは、突き詰めれば貸借対照表、損益計算書などの財務諸表です。

実際には、その他いろいろな帳票や問合せ画面があるので、普通の簿記での仕
訳データ以外のデータも入力するし、財務諸表以外の出力もありますが、それ
らはどちらかといえば、枝葉の部分になります。

また、仕訳データから財務諸表までの計算の流れも、簿記で決まっています。

各社独自に、計算の流れが変わるようなことはありません。

このように入力するもの、出力するもの、計算の流れが決まっているものは、
一番、IT化(コンピュータ化)しやすい業務なのです。

今回はここまでにしたいと思います。次回もよろしくお願いします。

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 【編集後記】 

第25号の発行です。

お客様とお話をすると、次期システムを検討していると、言っているにもかか
わらず、次期システムに何を期待しているのかが、はっきりしないことも多く
あります。

このような時は、次期システムで何を出力したいのかをはっきりさせると、だ
んだんとシステム化のポイントがわかってきます。

出力したいものとは、すなわちシステム化のゴールです。

このゴールをはっきりとさせないために、システム化したけれども期待はずれ
だった。といったことが起こることも多くあります。

アプリケーションパッケージの効用について、グローバルスタンダード(世界
標準)、ベストプラクティス(最適な事例)、全体最適などのうたい文句が並
べられていても、出力されるものをしっかり検討しなければ、本当に自社にと
って、そのとおりになるものかどうかわかりません。

この作業を顧客側が怠ってしまい、IT企業側のいいなりになって導入してし
まって、後から期待はずれだ。と言っている場合が多く見られます。

ITシステムを導入し、利用するのはあくまで顧客であり、IT企業はITシ
ステムという、道具を提供するにすぎないことを忘れてはなりません。

今後もよろしくお願いします。
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今回も、最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
感想や、お便り頂けるとほんとにうれしいです。
メール:s_suronin@yahoo.co.jp
きびしいお話でも耳をかたむけていくつもりです。
私も読者の方々と一緒に、このメルマガを育てていきたいと思っています。

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IT企業にだまされるな! 
編集・発行:相模虎太郎
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