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          =IT企業にだまされるな! = 
                   相模虎太郎 第21号 2004/11/4
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みなさんこんにちは。私はこのメルマガをつくっております相模の素浪人こと
相模虎太郎です。

私は約20年にわたりIT企業の営業をしていました。IT営業という今まで
お客様と最も近く接する仕事を通してみた、ITシステムの問題点を、読者の
方と一緒に考えていきたいと思っています。

SEが書いたものとは違い、コンピュータシステム初心者の方にもわかるよう
に簡単な言葉で書いていきます。しかし、問題の本質はするどく突いていきた
いと思っています。

前回に引続き、実際の私の体験をもとにして、多額の費用と開発工数をかけた
CRM、SFAシステムが、なぜうまく機能していかなかったのかを考えてい
こうと思います。

何とこのIT企業では、このシステムを導入したことにより、クレームはゼロ
になり、商談勝率は100%になりました。

しかし、実態はクレームは相変わらず多く、商談も勝ったり負けたりでした。

つまり、CRM、SFAの効果(見かけ上の)と実態が乖離していたのです。

当初、CRMもSFAも情報を社員全員で共有し、会社内の風通しを良くして
業務改善をはかり、顧客満足度の向上をめざしたものでした。

しかし、いつの間にかシステムには、耳障りの良い都合の良い話しか集まらな
くなってしまったのです。

このお話は、1995年から2000年頃までの、グループウエア製品が本格
的に広まるようになり、CRM、SFAが注目されはじめた頃の、ある大手I
T企業が舞台です。

この企業は、全国展開をしており、営業(私がいた部署)、SE(プログラム)
CE(故障修理)コールセンター、仕入れ、総務、人事、経理などのたくさん
の部署がありました。

少し古い話ではありますが、ITシステムを構築、運用するためにはどのよう
にするべきかを考えると、現在でも大いに参考になることが多いと思います。

それでは第21号をはじめます。

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まずは前回のおさらいです。

◆IT企業にできること◆

=ITシステムは利用する人全員がメリットを感じることが重要=

会社という組織の中では、情報をある程度クローズする必要はあります。

しかし、片方が一方的に情報を開示して、一方は情報を開示しないのでは、フ
ェアではありません。

営業であっても、製造であっても必要な情報はお互いが開示して、はじめて、
製販一体は成立つのです。

これはその他にもあてはまります。

一方的に営業員には、営業日報をシステムに入力させているにもかかわらず、
マネージャーや会社上層部の人たちは、毎日何をやっているのか一般の社員に
公開しないのでは、不公平です。

特に会社の業績が悪くなった時など、会社の上層部が社員のシリをたたいても
逆に不満が蓄積され、社員のモチベーションが下がってかえって業績悪化を招
きます。

SFAが機能しない最大の原因は、会社のマネージャーや上層部の人たちが、
何をやっているのかが見えないにもかかわらず、営業である自分達だけ、情報
公開を迫られるからです。

そしてそれを基にして、普段何をやっているのかわからない、マネージャーや
上層部の人たちに、”仕事がなっていない!”などと言われては、不満ばかり
がつのります。

こうしたことを解決するためには、SFAシステムに、営業ばかりではなく、
部門、役職を問わず、社長も含めてSFAシステムに日報を入力するようにす
るのです。

このようにすることにより、会社の全員が、何をやっているかがわかります。

そしてこれならば、社員全員がフェアな環境にいるという意識がもてます。

このようなこと言うと、特に年配のマネージャーや上層部の人の中には、非常
に抵抗する人もいると思われます。

”めんどくさい!””この年でこんなことができるか!”などなど

しかし、この”めんどくさい”ことを営業員に要求しているのですから、自分
もやって見せなければ人はついてきません。

本当に情報を社員全員で共有し、会社内の風通しを良くして、業務改善をはか
り、顧客満足度の向上をめざすのなら絶対に必要なことです。

SFAシステムに、社長から一般の社員まで、会社の全員が、情報を入力する
ようにすれば、本当の情報共有になるのです。

ここまでが前回のお話でした。

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ITシステム初心者向けホームページ

相模の素浪人  相模虎太郎
http://www61.tok2.com/home2/ssuronin/index.html

各種システム
インターネット
IT企業とうまくつきあうポイントなどいろいろとお話しています。

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今回の本題に移りたいと思います。

◆IT企業にできること◆

=IT企業の限界=

もう一度、最後に確認します。

本当に情報を社員全員で共有し、会社内の風通しを良くして、業務改善をはか
り、顧客満足度の向上をはかるにはどのようにしたら良いのでしょうか?

これは簡単に言ってしまうと、社長だろうが、マネージャーだろうが、一般の
社員だろうが、職位、役職にかかわらず、社員全員が、現実の実態を直視する
勇気を持ち、悪い情報に対しては率先して解決をしていくように努めるように
するということです。

このようなことは非常にわかり切った奇麗ごとに思えます。

しかし、これがSFAを成功させる唯一のポイントです。

現在、SFA(CRMと呼んでいる場合もある)に関するシステムは、かなり
の数が販売されています。また、そのシステムの機能もどれも似たりよったり
です。

その上、システムの効用もどこも同じことをうたっています。

しかし、これらのシステムを導入しての成功事例はあまり多くありません。

なぜ、そのようになるかといえば、このシステムをITシステムとして、IT
企業に”まる投げ”してしまうからです。

IT企業はSFA、CRMという、ITシステムという道具は提供します。

しかし、それをどのように各企業に合うように使うか。ということまでは、ア
ドバイスはしても、責任は負いません。

また、負うこともできません。

以前、私が、あるCRMシステム(実態はSFAシステム)の、セミナーに行
った時に、講師の人は、このCRMシステムの導入により、営業日報を役員の
人でも、見られるようになるので、決断が早く正確になります。というような
ことを話していました。

私は、このセミナーの質問コーナーで、本当に、営業の現場から遠い役員の人
が、営業日報を見ただけで、的確に迅速に判断できるか疑問ですと、質問して
みました。

すると急に歯切れが悪くなってしまいました。

そして、最後はこのような質問は、システムの運用や会社の社風、個人の能力
など、ITシステム以外のことも考慮しなければならない問題で、今回のセミ
ナーの範囲を超えている質問ですと言われてしまいました。

このエピソードは現在のIT企業ができることの限界を示しています。

つまり、IT企業はITシステムという”道具”の提供までしかできないとい
うことです。

それをどうするかは当事者である、導入した企業の責任だということです。

CRM、SFAシステムは、他人に頼らない、本当の業務改善、社風改善を伴
って、はじめて成功します。

これは、また、ITシステム全般にいえることでもあります。

長いことお読みいただきましたが、これで ”IT企業にだまされるな!” 
第一部 CRM、SFA編を終わりたいと思います。

ありがとうございました。

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 【編集後記】 

第21号の発行です。

CRM、SFAシステムを成功させるには、何度も言いますが、IT技術だけ
では成功しません。

このシステムを成功させるためには、本当の社内改善が伴わなければ、ばらな
いのです。

また、これは外部の高いITコンサルタントを雇っても成功しません。

なぜなら、ITコンサルタントは、お金を持っている経営者に気に入られる、
提案しかしないからです。

ITコンサルタントは、実際のシステムを利用する社員のことは、一切考えま
せん。

これでは社内の風通しは良くなりません。

ITシステムを利用することにより、社長から、一般の社員まで、ひとり一人
全員が、システムを利用することのメリットを感じ、全員で会社を良くしてい
こうという、意識と実行によってしか、改善というものはありません。

CRMもSFAもこれを助ける一つの道具に過ぎませんし、ITコンサルタン
トなども、所詮はこれら道具の使い方の助言者です。当事者ではないのです。

この第21号を持ちまして、IT企業にだまされるな! 第一部 CRM、S
FA編を終了します。

毎週、お読みいただき、ありがとうございました。

現在、第二部の構想を練っているところです。

第二部の始まりまでは、IT企業にだまされるな!は、週刊発行を月間発行に
いたします。

新シリーズ構想がまとまったところで、再度、週刊でお届けしたいと思ってい
ます。

今後もよろしくお願いします。
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今回も、最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
感想や、お便り頂けるとほんとにうれしいです。
メール:s_suronin@yahoo.co.jp
きびしいお話でも耳をかたむけていくつもりです。
私も読者の方々と一緒に、このメルマガを育てて生きたいと思っています。

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編集・発行:相模虎太郎
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