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          =IT企業にだまされるな! = 
                   相模虎太郎 第19号 2004/10/21
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みなさんこんにちは。私はこのメルマガをつくっております相模の素浪人こと
相模虎太郎です。

私は約20年にわたりIT企業の営業をしていました。IT営業という今まで
お客様と最も近く接する仕事を通してみた、ITシステムの問題点を、読者の
方と一緒に考えていきたいと思っています。

SEが書いたものとは違い、コンピュータシステム初心者の方にもわかるよう
に簡単な言葉で書いていきます。しかし、問題の本質はするどく突いていきた
いと思っています。

前回に引続き、実際の私の体験をもとにして、多額の費用と開発工数をかけた
CRM、SFAシステムが、なぜうまく機能していかなかったのかを考えてい
こうと思います。

何とこのIT企業では、このシステムを導入したことにより、クレームはゼロ
になり、商談勝率は100%になりました。

しかし、実態はクレームは相変わらず多く、商談も勝ったり負けたりでした。

つまり、CRM、SFAの効果(見かけ上の)と実態が乖離していたのです。

当初、CRMもSFAも情報を社員全員で共有し、会社内の風通しを良くして
業務改善をはかり、顧客満足度の向上をめざしたものでした。

しかし、いつの間にかシステムには、耳障りの良い都合の良い話しか集まらな
くなってしまったのです。

このお話は、1995年から2000年頃までの、グループウエア製品が本格
的に広まるようになり、CRM、SFAが注目されはじめた頃の、ある大手I
T企業が舞台です。

この企業は、全国展開をしており、営業(私がいた部署)、SE(プログラム)
CE(故障修理)コールセンター、仕入れ、総務、人事、経理などのたくさん
の部署がありました。

少し古い話ではありますが、ITシステムを構築、運用するためにはどのよう
にするべきかを考えると、現在でも大いに参考になることが多いと思います。

それでは第19号をはじめます。

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まずは前回のおさらいです。

◆IT企業にできること◆

=IT技術は使う人が共通の明確なイメージを持つことが重要=

CRMやSFAシステムについては、ITを利用する目的、目標、手段を、誰
もが明確に共通にイメージをすることがでしょうか?

CRMシステムに関しては、コールセンターに入ってくるお客様からの、障害
の電話に対して、すばやく、的確に対応策を提示するという誰でもわかりやす
い明確な目的が、見えていました。

目標についても、最初の電話を受けてから24時間以内に何らかの、対応策を
お客様に提示するという、これも誰でもわかりやすい目標が見えていました。

そのために障害データベースに、障害に関する情報をたくさん蓄積し、検索を
行うにも、たくさんの検索キーを設け、検索時間も検索をクリックしてから、
1分以内に結果を表示する。といったように手段も誰でもイメージできるもの
でした。

また、システムを利用する人も、このCRMシステムを利用すれば、書庫にあ
る、大量の障害に関する技術情報を見に行かなくても良くなるし、障害の起こ
ったお客様の障害履歴なども探す手間が軽減されるといったように、使う人に
とって、プラスになることが多いと受け止められました。

そして、以前もお話しましたが、障害情報も障害データベースに、障害部品情
報やバグ情報を入力したとしても、入力をした者に責任がくるようなことはあ
りませんでした。

なぜなら、これらの情報はハードウエアやソフトウエアを製造したメーカー側
の責任だったからです。

その上、説明書に書いていない裏技情報を提供したSEは、高い評価も受けた
のです。

こうなったために、会社全体でCRMシステムを有効に、利用することが出来
たのです。

しかし、SFAの方は全く状況が異なっていたのです。

ここまでが前回のお話でした。

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今回の本題に移りたいと思います。

◆IT企業にできること◆

=IT技術は使う人が共通の明確なイメージを持つことが重要=

SFAではシステムを利用する目的、目標、手段を、誰もが明確に共通にイメ
ージをすることができていたでしょうか?

当初、CRMもSFAも情報を社員全員で共有し、会社内の風通しを良くして
業務改善をはかり、顧客満足度の向上をめざしたものでした。

まず、なぜ、情報を社員全員で共有しなければならないのでしょうか?

これは顧客が何を望んでいるか、何を望んでいないかをはっきり明確に、会社
側がわかっていないと、ニーズがないものを一生懸命製造したり、ニーズがあ
るのに、在庫が無い、といったことになるからです。

しかも、一部の人だけが顧客のニーズをわかっているだけでは、会社全体とし
てのチカラにはなりまぜん。

製造業では、よく製販一体ということが言われますが、製造する側と販売する
側が、一体でないと、お客様に近い販売員からの顧客ニーズの情報が、お客様
に遠い、製造する側に伝わらず、ニーズの無いものをつくってしまったり、ニ
ーズがあるものを作らなかったりしてしまうからです。

しかし、私も製造業のサプライチェーンマネジメントのシステムを手がけたこ
とがありますが、どこの会社もこれは言うはやすし、行うは難しです。

だいたいどこの会社も営業は、市場にニーズがあろうが、なかろうが、どんな
商品でも売ってくるのがあたりまえだと思っています。

そして、営業にとってノルマの数字は絶対で、石にかじりついても達成しなけ
ればならないものです。

だから市場にニーズがない商品を扱っていたとしても、目標の数字を達成でき
ませんと言うことは、自分で会社にとって不要な人材ですと宣言するようなも
のなのです。

また、製造する工場側も自分達の作っている製品が、お客様のニーズを反映し
たものではないので売上が伸びませんとは、口が裂けても言えません。

こちらもそのようなことを言えば、同じようにリストラの道が待っているから
です。

だから製販会議でも、絶対に販売側から目標数値を下回るような発言はありま
せんし、製造側も製品の在庫がたまったからといって、生産を下げるようなこ
とは言いだしません。

このようなことを避けるために、お客様から遠い部門の人たちでも、SFAシ
ステムにある生の営業日報の情報を見れる様にして、すばやくお客様のニーズ
をつかまえて、会社としてビジネスチャンスを的確にとらえようというわけで
す。

しかし、これも非常にネガティブな感じの悪いイメージです。

なぜなら、営業側が一方的に情報を開示して、製造側は情報を開示していない
からです。

ここで風通しをよくするというキーワードが出てきます。

今回はここでおしまいにします。

次回もこの続きを書きたいと思います。

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 【編集後記】 

第19号の発行です。

SFAにはとにかくネガティブなイメージがつきまといます。

もともと、SFAは転職率の高いアメリカのセールス事情がもとになって、作
られたという経緯があります。

これはセールスが転職すると会社に営業ノウハウが残らないので、何とか営業
ノウハウを残せないかと考えられて作られたのです。

SFAは誕生からして、ネガティブなイメージがつきまとっていますが、うま
く利用すれば、会社としての大きな武器になると思っています。

次回もこの続きを書いていきたいと思います。今後もよろしくお願いします。
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今回も、最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
感想や、お便り頂けるとほんとにうれしいです。
メール:s_suronin@yahoo.co.jp
きびしいお話でも耳をかたむけていくつもりです。
私も読者の方々と一緒に、このメルマガを育てて生きたいと思っています。

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編集・発行:相模虎太郎
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