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          =IT企業にだまされるな! = 
                   相模虎太郎 第18号 2004/10/14
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みなさんこんにちは。私はこのメルマガをつくっております相模の素浪人こと
相模虎太郎です。

私は約20年にわたりIT企業の営業をしていました。IT営業という今まで
お客様と最も近く接する仕事を通してみた、ITシステムの問題点を、読者の
方と一緒に考えていきたいと思っています。

SEが書いたものとは違い、コンピュータシステム初心者の方にもわかるよう
に簡単な言葉で書いていきます。しかし、問題の本質はするどく突いていきた
いと思っています。

前回に引続き、実際の私の体験をもとにして、多額の費用と開発工数をかけた
CRM、SFAシステムが、なぜうまく機能していかなかったのかを考えてい
こうと思います。

何とこのIT企業では、このシステムを導入したことにより、クレームはゼロ
になり、商談勝率は100%になりました。

しかし、実態はクレームは相変わらず多く、商談も勝ったり負けたりでした。

つまり、CRM、SFAの効果(見かけ上の)と実態が乖離していたのです。

当初、CRMもSFAも情報を社員全員で共有し、会社内の風通しを良くして
業務改善をはかり、顧客満足度の向上をめざしたものでした。

しかし、いつの間にかシステムには、耳障りの良い都合の良い話しか集まらな
くなってしまったのです。

このお話は、1995年から2000年頃までの、グループウエア製品が本格
的に広まるようになり、CRM、SFAが注目されはじめた頃の、ある大手I
T企業が舞台です。

この企業は、全国展開をしており、営業(私がいた部署)、SE(プログラム)
CE(故障修理)コールセンター、仕入れ、総務、人事、経理などのたくさん
の部署がありました。

少し古い話ではありますが、ITシステムを構築、運用するためにはどのよう
にするべきかを考えると、現在でも大いに参考になることが多いと思います。

それでは第18号をはじめます。

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まずは前回のおさらいです。

◆IT企業にできること◆

=IT技術はどのように使う?=

コンピュータは大量で複雑な計算の他に、大量のデータを蓄積し、その中から
必要なデータを取り出してきたりする能力も重要です。

データベースと呼ばれている大きな器にデータを蓄えていき、その中から必要
に応じて、データを取り出したりします。

SFAやCRMはこちらの方の機能を主に使ったシステムです。

SFAシステムを例にとります。

営業員は顧客に訪問をしていますので、営業日報データベースにデータが、た
まっていきます。

その中から、訪問先の顧客で過去6ヶ月間で、100万円以上の売上があった
顧客先を、抽出するような使い方です。

しかし、必要なデータを取り出したからといって、それだけでは役に立ちませ
ん。

ITを考える時には、IT技術を使って何を目的に、何を目標に、どのような
手段で行うかを、明確にイメージしておかなければなりません。

今度は給与計算を例に出して考えて見ます。

給与計算は、本当はいろいろな手当てや社会保険、税金などの計算もあります
が、話を簡単にするために単純に 時間単価×時間=給与 とします。

ここではコンピュータを使う人は、

給与を計算するという目的で、

時間単価×時間=給与 というルールを決めて、

そのルールをコンピュータに設定し、計算をさせる。

そして、給与計算をすばやく、正確に、楽に行うことができます。

ここには明確な目的、目標、手段があります。

そしてこれらのことは誰もが共通のイメージを持つことができます。

ここで話をSFAに戻しますと、訪問先の顧客で過去6ヶ月間で、100万円
以上の売上があった顧客先を、抽出したところで、目的、目標、手段といった
ものが、給与計算のように明確にはイメージできません。

100万円以上売上のあった顧客の、業種、年商、社員数などを調べて、市場
の傾向をつかんだり、営業の訪問回数やコンタクトした顧客の役職などから、
効率の良い営業スタイルを見つけ出す、といった程度の漠然としたものです。

漠然としていては、ITを利用する目的、目標、手段を、誰もが明確に共通に
イメージをすることができません。

これではIT技術を有効に使えません。

ここまでが前回のお話でした。

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IT企業とうまくつきあうポイントなどいろいろとお話しています。

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今回の本題に移りたいと思います。

◆IT企業にできること◆

=IT技術は使う人が共通の明確なイメージを持つことが重要=

CRMやSFAシステムについては、ITを利用する目的、目標、手段を、誰
もが明確に共通にイメージをすることができるでしょうか?

CRMシステムに関しては、コールセンターに入ってくるお客様からの、障害
の電話に対して、すばやく、的確に対応策を提示するという誰でもわかりやす
い明確な目的が、見えていました。

目標についても、最初の電話を受けてから24時間以内に何らかの、対応策を
お客様に提示するという、これも誰でもわかりやすい目標が見えていました。

そのために障害データベースに、障害に関する情報をたくさん蓄積し、検索を
行うにも、たくさんの検索キーを設け、検索時間も検索をクリックしてから、
10秒以内に結果を表示する。といったように手段も誰でもイメージできるも
のでした。

また、システムを利用する人も、このCRMシステムを利用すれば、書庫にあ
る、大量の障害に関する技術情報を見に行かなくても良くなるし、障害の起こ
ったお客様の障害履歴なども探す手間が軽減されるといったように、使う人に
とって、プラスになることが多いと受け止められました。

そして、以前もお話しましたが、障害情報も、障害データベースに、障害部品
情報やバグ情報を入力したとしても、入力をした者に責任がくるようなことは
ありませんでした。

なぜなら、これらの情報はハードウエアやソフトウエアを製造したメーカー側
の責任だったからです。

その上、説明書に書いていない裏技情報を提供したSEは、高い評価も受けた
のです。

こうなったために、会社全体でCRMシステムを有効に、利用することが出来
たのです。

しかし、SFAの方は全く状況が異なっていたのです。

今回はここでおしまいにします。

次回もこの続きを書きたいと思います。

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 【編集後記】 

第18号の発行です。

ITシステムを考えるに当たっては、良いイメージを全員が明確に、共有する
ことが重要です。

そして、どのようにしたら、うまく運用できるかも重要なポイントです。

CRM、SFAシステムは、他の会計や給与などのシステム以上に、社風や人
間関係に関する部分で、うまくいかなくなることも多いので、本当に難しいシ
ステムだと思っています。

次回もこの続きを書いていきたいと思います。今後もよろしくお願いします。
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今回も、最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
感想や、お便り頂けるとほんとにうれしいです。
メール:s_suronin@yahoo.co.jp
きびしいお話でも耳をかたむけていくつもりです。
私も読者の方々と一緒に、このメルマガを育てて生きたいと思っています。

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