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=IT企業にだまされるな! =
相模虎太郎 第17号 2004/10/7
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みなさんこんにちは。私はこのメルマガをつくっております相模の素浪人こと
相模虎太郎です。
私は約20年にわたりIT企業の営業をしていました。IT営業という今まで
お客様と最も近く接する仕事を通してみた、ITシステムの問題点を、読者の
方と一緒に考えていきたいと思っています。
SEが書いたものとは違い、コンピュータシステム初心者の方にもわかるよう
に簡単な言葉で書いていきます。しかし、問題の本質はするどく突いていきた
いと思っています。
前回に引続き、実際の私の体験をもとにして、多額の費用と開発工数をかけた
CRM、SFAシステムが、なぜうまく機能していかなかったのかを考えてい
こうと思います。
何とこのIT企業では、このシステムを導入したことにより、クレームはゼロ
になり、商談勝率は100%になりました。
しかし、実態はクレームは相変わらず多く、商談も勝ったり負けたりでした。
つまり、CRM、SFAの効果(見かけ上の)と実態が乖離していたのです。
当初、CRMもSFAも情報を社員全員で共有し、会社内の風通しを良くして
業務改善をはかり、顧客満足度の向上をめざしたものでした。
しかし、いつの間にかシステムには、耳障りの良い都合の良い話しか集まらな
くなってしまったのです。
このお話は、1995年から2000年頃までの、グループウエア製品が本格
的に広まるようになり、CRM、SFAが注目されはじめた頃の、ある大手I
T企業が舞台です。
この企業は、全国展開をしており、営業(私がいた部署)、SE(プログラム)
CE(故障修理)コールセンター、仕入れ、総務、人事、経理などのたくさん
の部署がありました。
少し古い話ではありますが、ITシステムを構築、運用するためにはどのよう
にするべきかを考えると、現在でも大いに参考になることが多いと思います。
それでは第15号をはじめます。
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まずは前回のおさらいです。
◆IT企業にできること◆
=IT技術はどのように使う?=
今まで、私が以前、在籍していたIT企業の、CRM、SFAシステムについ
てお話してきました。
SFAシステムが、機能しなくなるまでの経緯を中心に、お話してきましたが
IT技術以外の要素で機能しなくなってしまったことが、よくお判りになった
と思っています。
ここでIT企業の、できることと、できないことについて、お話をしたいと思
います。
そのためには、IT企業が今までどのような形で、お客様に貢献してきたかを
見てみたいと思います。
もともとビジネス用IT技術はデータの集計をいかに早く大量に行うか、とい
うことに主眼が置かれてきました。
EXCELでの、表の縦横計算を思い浮かべていただければ、イメージしやす
いと思いますが、今でこそ少しパソコンをいじれるようになれば、簡単に出来
ますが、以前はあの表を作るだけでも、何人ものIT技術者が必要でした。
つまり、IT技術は乱暴で極端な言い方をすると、縦横計算の表を簡単に、大
量に出すために、すすんできたようなところがあります。
このような背景もあり、現在、一番、IT化が進んでいる業務は、何かと言え
ば、会計と給与です。
これでもおわかりになるかと思いますが、これらの業務は、ルールに沿った、
数字の集計と複雑な計算業務です。
今までのIT技術は、ルールに沿った数字の集計と、複雑な計算をいかに早く
大量に捌いていかれるかが主眼だったのです。
このような背景はCRM、SFAシステムには、関係が無いように思われます
が、ITが得意とするもの、不得意にするものを理解するには、重要なポイン
トになります。
ここまでが前回のお話でした。
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今回の本題に移りたいと思います。
◆IT企業にできること◆
=IT技術はどのように使う?=
コンピュータは大量で複雑な計算の他に、大量のデータを蓄積し、その中から
必要なデータを取り出してきたりする能力も重要です。
データベースと呼ばれている大きな器にデータを蓄えていき、その中から必要
に応じて、データを取り出したりします。
SFAやCRMはこちらの方の機能を主に使ったシステムです。
SFAシステムを例にとります。
営業員は顧客に訪問をしていますので、営業日報データベースにデータが、た
まっていきます。
その中から、訪問先の顧客で過去6ヶ月間で、100万円以上の売上があった
顧客先を、抽出するような使い方です。
しかし、必要なデータを取り出したからといって、それだけでは役に立ちませ
ん。
ITを考える時には、IT技術を使って何を目的に、何を目標に、どのような
手段で行うかを、明確にイメージしておかなければなりません。
今度は給与計算を例に出して考えて見ます。
給与計算は、本当はいろいろな手当てや社会保険、税金などの計算もあります
が、話を簡単にするために単純に 時間単価×時間=給与 とします。
ここではコンピュータを使う人は、
給与を計算するという目的で、
時間単価×時間=給与 というルールを決めて、
そのルールをコンピュータに設定し、計算をさせる。
そして、給与計算をすばやく、正確に、楽に行うことができます。
ここには明確な目的、目標、手段があります。
そしてこれらのことは誰もが共通のイメージを持つことができます。
ここで話をSFAに戻しますと、訪問先の顧客で過去6ヶ月間で、100万円
以上の売上があった顧客先を、抽出したところで、目的、目標、手段といった
ものが、給与計算のように明確にはイメージできません。
100万円以上売上のあった顧客の、業種、年商、社員数などを調べて、市場
の傾向をつかんだり、営業の訪問回数やコンタクトした顧客の役職などから、
効率の良い営業スタイルを見つけ出す、といった程度の漠然としたものです。
漠然としていては、ITを利用する目的、目標、手段を、誰もが明確に共通に
イメージをすることができません。
これではIT技術を有効に使えません。
今回はここでおしまいにします。
次回もこの続きを書きたいと思います。
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【編集後記】
第17号の発行です。
少し、概念的な抽象的な話が多くなってしまいます。
しかし、できるだけイメージしやすいように、例をあげて説明していこうと、
思っています。
IT化をする場合、使う人が、コンピュータを利用した時の、イメージを、誰
でも、明確に、共通して、浮かぶということが、非常に重要です。
次回もこの続きを書いていきたいと思います。今後もよろしくお願いします。
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今回も、最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
感想や、お便り頂けるとほんとにうれしいです。
メール:s_suronin@yahoo.co.jp
きびしいお話でも耳をかたむけていくつもりです。
私も読者の方々と一緒に、このメルマガを育てて生きたいと思っています。
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編集・発行:相模虎太郎
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