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[シパダンへの道のり]
いつの間にかこの島を訪れた回数も5回となってしまった。
こんなこと自慢したくはないが、わたしの夏休みは短い。その短い休みに効率よく潜ろうとすれば、やはりここになってしまう。
バディといつでも(時間制限があったかどうだか忘れたが)潜れるドロップオフはタンクを背負って20メートルも進めばよいし、島周りのボートポイントは遠くて10分と言ったところか・・・
1番良く潜るバラクーダポイントはボートに乗って、座って、フィンとマスクをつけ終わる頃には着いてしまう。
それにひきかえ、我が家からシパダンまでは遠い。
「我が家→成田→クアラルンプール→コタキナバル→タワウ→センポルナ→シパダン」と約1.5日かかる。
できれば直接コタキナバルに入りたいが、マレーシア航空の直行便は月・木の2便だけだし、某社のチャーター便は関空発だし、なかなか自分の休みと合わない。
クアラルンプール経由で入れるとは知らなかった頃もあるし、知ってからもこれだけの道のりを考えて、シパダンに辿り着くのにずいぶん時間がかかってしまった。
「案ずるより産むが易し」で確かに来てしまったらさほど苦にはならなかった。
何よりもここはそれ程の海だった。
さらにここで得ることができた交友関係は、今となってはなくてはならないほどの大切なものになっている。
初めてのシパダンは今まで行ったどの海よりもエキサイティングだった。
バラクーダポイントかサウスポイントに潜れば、まるで根付いてでもいるかのようにギンガメアジやバラクーダの大群が壁になったり、渦を巻いていた。
パラオのブルーコーナーでもギンガメアジの群れやバラクーダが壁を作ってはいたけれど、ここほど近寄ることはできなかった。(透明度はパラオの方が良かったような・・・)
ここではフッと気付くと自分が渦の真中にいたりする。あのときの感動は忘れることができない。
そんな訳で、シパダンの魅力に一発でまいってしまった私はいったい何本のフィルムを使ったことだろう。そして、その割にたいした写真が撮れていないのはいったい何故なんだ!!
不幸にもボートダイビングでギンガメアジの渦に出会えなかったとしても、桟橋の下に頭を突っ込めば、ギンガメアジの子供たちが一人前に壁になったり渦になったりして見せてくれる。
ツバメウオの子供たちも居眠りしているのかと思うような感じでユラユラ漂っている。
桟橋のところは浅いので日の光が差し込んでとってもきれいだ。
ドロップオフをもっと下まで行けば、クダゴンベ、オドリハゼ、ニチリンダテハゼ、ジョーフィッシュにもお目にかかれる。
水面を見上げれば、大きな亀が横切る。
早朝か夕方にはバッファローフィッシュの行進にもお目にかかれる。薄暗闇からあの顔がぬ〜っと出てきたときには本当にビックリしてしまったし、あの大きさと数を考えるとちょっとドキドキしてしまう。(突然襲ってきたらどうしよう・・・とか)
それにしても、あの歯をきれいに磨いてみたいと思うのはきっと私だけではないだろうな。
昼間のバッファローフィッシュの行進はお目にかかったことはないので、今後はそのあたりを狙ってみたいと思っているが、やはり「運」なのだろうな・・・
私が今まで利用してきたのはPSRでここがとっても気に入っているけれど、それぞれのサービスできっと違ったよさがあるに違いない。
入島制限で昔の賑わいはなくなってしまったが、落ち着いたリゾートになったのかもしれない。
ただ、2000年に起きた誘拐事件を考えると気分が暗くなる。
いまだに外務省の海外危険情報では危険度2「観光旅行延期勧告」のままだ。
前置きが異常に長くなってしまったが、本題の今年のシパダンに入ろう。
目覚ましは5時。5時56分西大井駅発のエアポート成田に乗る。
成田エクスプレスも良いけれど、これに乗ると時間はかかるが成田空港まで乗り換え無しでそのまま運んでくれる。
1時間に1本しかないので、ずいぶん早い時間に成田に着いてしまうのがたまに瑕だが。
今日から夏休みになる人は多いらしく、あちらこちらに大きなスーツケースを持った人が乗っている。
MH089便には時間が早かったせいか、スムーズにチェックイン。
出国審査もカードがなくなったからなのか、やけに空いている。
免税店などを覗きながら行っても、ずいぶん早い時間に待合室に着いてしまった。
見知った顔を幾つか見かけておしゃべりをしていると出発時間となった。
できるだけ早く乗り込み、機内持込の荷物の置き場を確保しないと落ち着けない。
7時間も足元に置いて窮屈な思いをするのは御免こうむりたい。
今回の映画はちょっとハズレ。機内誌を眺めたり、新聞や雑誌を読んだり、ゲームをしたり、うとうとしたりで何とか時間をやり過ごす。
「夢中になってて7時間「あっ」と言うまでした。」なモノはどこかにないかな?
エコノミークラスなのでサテは出ないし、食事は普通だし、楽しみは食後のアイスクリームくらいかな?
そーいえば、以前のように飲み物をカートに積んでのサービスがなくなったのはいつからだったろう?最近はオレンジジュースしか飲んでないような・・・
クアラルンプールで国内線に乗り換えて、ラブアン経由コタキナバルへ移動。
成田で別れた自分のスーツケースが無事に姿を見せたので、一安心。
ところが、今度はお迎えが来ていない。
今回はお世話になっていない現地旅行会社のパンボルネオの人が心配して、ホテルへ連絡を取ってくれた。
他にも何人か心配そうな顔を見つけては世話をしていた。いつもながら、とってもやさしい。
無事にホテルに辿り着き、シャワーを浴びてさっさと就寝。
明日は4時半起床5時出発。
ぼーっとしながらコタキナバル発タワウ行きの飛行機に乗る。
タワウで自分の荷物を見つけて、これで本当に安心。
PSRの車が一杯になってしまったので、別のサービスの車に便乗して、約1時間の陸路となる。入島制限以降、各リゾートで協力しあっているのだろう、帰りはボルネオダイバーズのボートに乗った。
途中で道路工事をしていて結構揺れるなか、荷物を抱えてしばし居眠り。
センポルナからはボートに約1時間揺られて、やっとシパダン島に到着となる。
見知った顔、初めての顔に迎えられて上陸。
設備等のブリーフィングの後、日本人6名と外人さん2名でチェックダイブ。
外人さんの男性が初心者のようで、思い切り潜降に手間取る。
ダニーが手取り足取り世話をしているところなんて初めて見た気がする。やっぱり、やるときはやるのね。
手を引かんばかりにタートルカバーンまで来たところで、件の男性のエアーがなくなる。
緊張していたのだろうが、すごい減り方。私のエアーは150以上残っているというのに・・・、この後皆と潜れるのだろうか?
ダニーは「自分たちは戻るが、勝手に帰って来い(と私は判断したのだが)」と言い残して(?)帰って行った。
4人が残り、2人とバディの女性が戻っていった。後で聞くとこの2人は「早すぎる」と思いながら付いて行ったそうだ。水中での会話(?)は難しい・・・
チェックダイブが終わって戻ると、部屋の用意と昼食の支度が出来ていた。
ここの食事は口に合い、何を食べてもおいしい。
ここでダイビングをするようになるまでは、朝食も昼食も少ししか食べられなかった。次の(ボート)ダイビングを考えると、緊張からかあまり食欲が湧かなかった。夕食だけはたくさん食べたけれど。
それがどうだろう。初めてシパダンに来た時から、食事がおいしく驚くほど食べられる。
ダイビングに慣れてきた頃とちょうど一致したのかもしれないけれど、朝・昼・おやつ・晩と本当に良く食べるようになってしまった。
それにしても、今年の海はハズレだった。
なんと言ってもバラクーダがいないのである。
お天気には恵まれていたようだ。
私たちが着くと「昨日までは日も差さず、海も荒れていた。」と聞かされた。
その折に「バラクーダがいない。」ともチラッと耳に入ったが、去年の「濁ってはいるが、ギンバラ!ギンバラ!!」を経験していた私は「んな、バカな!ここにバラクーダがいないわけないじゃん!」と思っていた。
しかし、本当に本当にいないのである!!
1本目はお約束のドロップオフでチェックダイブ。
2本目はバラクーダポイント。
バラクーダポイントにいないならサウスポイントはどうだ!と潜ってみても、本当に、まったく、潔いほどいないのだ。
ギンガメの渦も小さかった。
これはいったいどうしたことだろう?
亀はあいかわらず、アチコチに寝ていたのだが・・・
相手は海だし、「こんなこともあるさ」と思いたいけれど、「必ず」と思っていたものが裏切られるとちと、イヤ大いにつらい。
去年はなんだか閑散としていたダイニングだったが、今年は賑わった感じがする。
たしか一つのリゾートで15人くらいしかゲストを取れなかったような気がするが・・・
聞こえてくる言葉は、英語でもドイツ語でもなくイタリア語っぽい。
そんな人々が15人くらいいる。
更に日本人が8人。
あれれ・・・計算が・・・
イタリア人が深潜りをするという話は何度か聞いたことがあるが、今回会った人達も50だ60だ70だと言っていた。
朝食の時に話した女性は「今日は50メートルに挑戦!」のようなことを言っていた。
身体は大丈夫なのだろうか?
そうそう、その中のひとりが今までに見たこともないようなフィンを持っていた。
写真を撮らせてもらったが、使い心地はどんなものだろう?

夜になると、ここに来て初めて「亀を見に行かないか?」と誘われた。
幾つかのライトを持って、暗い中、砂浜を左回りに進む。
いいかげん歩いたな・・・と思うと灯台が見えてきた。
「ライトハウス」というポイントがあったっけな・・サウスポイントの近くだったな・・
まだまだ進む。
しばらく歩くと、ライトが消され、静かに待つように言われた。
蒸し暑い中流木に腰掛けて待つ、が亀は近くには見えないし、砂をかく音もしない。
また、進み出す。
もう半周以上歩いたかな・・・暑いな・・・と思っていたら、先の方に明かりが見えてきた。
どこかのリゾートだ。多分シパダンロッジだろう。
・・・と言う事は、成果を得られないまま夜のお散歩は終わったってことね、残念。
何から何までハズレらしい。
そうして亀の産卵にもバラクーダの群れにも心を残したまま帰国の途についた旅行だった。
聞くところによると、私がPSRを立った次の日に、久しぶりにバラクーダの群れが出たらしい。
バラクーダも夏休みを取って、どこかに旅行に行っていたのだろうか?
帰国後いつもの旅行社のいつもの担当に、バラクーダには一斉に夏休みを取らせないように要望を出しておいたが、それに対する回答は・・・さすがになかった。
[シパダンでの楽しみ]
食事
ジャンル分けすると「中華風マレー料理」と聞いたことがあるが・・・
まず大方の日本人の口にあう。
7:00、13:00、19:00の食事のほかに17:00頃におやつが出る。
お気に入りはカレーパンにバナナのフリッター。
ビスケット、クラッカー、コーヒー、紅茶、ジュース、ミロはいつでもダイニングに用意されている。
他にリクエストするとインスタントラーメンを作ってくれるらしいが、試したことはない。
食事は、魚介類、肉類、野菜類、サラダ、果物、ご飯やヤキソバが大皿に盛られて運ばれてくる。
「あっ」と言う間に行列ができる。
入島制限前の大人数の時は出遅れると、ロクなものが残っていないといった悲惨な場面も見られたが、最近はそんなこともないようだ。
今年、初めてドラム缶をぶった切ったようなBBQコンロでサテやら鳥やらを焼いてくれる食事にあたった。おいしかった。
お皿に山盛り持ってきて、更におかわりに行ってしまう自分が怖い。
アルコール類に関してはもちろん有料だが、自分が飲まないのでどんなものがあるのかまったく知らない。
以前はあったアイスクリームがなくなってしまったのはたいへん残念で、なおかつ悲しい。
復活を切に希望する次第である。
買い物
これに関しては、たいした楽しみは得られない。
なぜなら、サイズがあまりにもそろっておらず、欲しいものが手に入る確率は非常に低いからである。
今年はやけに水着が充実していたが、ここに来て水着を買う人はいったいどれほどいるのだろう?
ただし、バゲージロストされたときは水着が売っているとたいへん助かるとは思うが、そんな目には決して遭いたくないものだ。
フィルムや絵はがき、Tシャツを充実させた方が利益が上がるような気はするのだが。
自分の泊まっているリゾートに何もなくても、隣のリゾート、そのまた隣のリゾートと見て歩くのはそれはそれで楽しくもある。
リゾ−ト内ではお金は持ち歩かないが、他のリゾートに行くときは忘れないように。
さもないと気に入ったものがあっても買えないか、2往復するハメになる。

出会い
同じ趣味を持ち、同じ体験をすることで、急速にその仲間意識が成長する。
それまでは同じバディといろいろな場所に日程を合わせて出かけていたが、最近ではここシパダンで会った仲間を中心にバディを入れ替えて出かけることもある。
特に96年に会った仲間とは日本に帰ってからも飲みに行ったり、海に行ったりで、その交友関係はどんどん広がっている。
毎年のようにここで出会う人達。
他の海で会って、ここで再会する人達。
初対面だと思って話していると、実は何年か前に会っていた人達。
話をしてみると思わぬ共通の知人が見つかり、なんだか怖い。
ここでは、人ばかりではなく、大トカゲにも出会った。
大きさは多分私くらい・・・と言ってもわからないか。
背比べをしたわけではないので、もう少し小さかったかもしれないけれど。
あれはたしか98年、夕方、ジャングル方面にある部屋に帰ろうと歩いていると、道をあちらからこちらに向かって来るモノがある。
私たちとヤツはほぼ同時に気付いて止まった。
一瞬の間があり、ヤツは90°の方向転換をしてすばやくジャングルに逃げ込んだ。
私たちは固まったまま後姿(横姿?)を見送った。
犬でもないし、猫の大きさではない。
どー考えても大トカゲであった。
その後お目にかかっていないが、元気だろうか?
2000年夏、SDCの器材置き場で暴れていたという噂は聞いているのだが・・・
今年の夏はこんな新たな出会いも・・・
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