<パプアニューギニア>
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雑誌やらテレビやらで「最後の秘境」などとの見出しつきで扱われるアソコへ行ってきた。 テレビで見ていると、未だに腰ミノつけて槍を持った人々がウロウロしているように紹介される事が多いけれど(まぁ、山奥やジャングルの奥にはそれに近い暮らしをしている人がいたりするのかもしれないが)、私はお会いする機会に恵まれなかった。どのみち、ダイビングで行く場合、便利で近代的な生活を謳歌している場所は多くはない。ただ、今回に限らず私たちが旅行社を通じて手配するところはナンタラリゾートなどと名前がついていて、ちゃんとした施設が整っている・・はずだ。(きれいか、ちゃんと動くかは別にしてだが、ここにリゾートなんてつけるな!と怒りたくなる場合もないわけではない。)さらに資料によると、今回のリゾートはエアコン・冷蔵庫・電話つきでシャワーも温水・真水が出るらしい(ちょっと茶色かったけれど)。ただし、マラリアとラスカルという強盗団、外務省「海外危険情報」危険度1(注意喚起)、ダイビングでは強い流れと悪い透明度というおまけまでつくと言う。とっても豪華だ!豪華すぎてめまいさえしてくる。しかし、別に押さえていたモルディブはすでにキャンセルしてしまったし、別のよい海を探すのも難しいとなれば、行ってみるしかあるまい。更に調べてみると、海沿いのリゾートにはマラリアを媒介するハマダラ蚊は(ほとんど)いないらしいとか、首都ポートモレスビーは時間によりかなりヤバかったりするらしいが田舎の方はそれほどじゃないとか、リゾート内はさすがに安全だとか心配度はずいぶんと下がってきた。海は入ってみなければ分からないし、殺虫剤と虫除けスプレーと蚊取り線香を手に出発した。 パプアニューギニアへは現在定期便が運行していない。年末年始・春休み・GW・夏休みなど人が集まりそうな時期にニューギニア航空がチャーター便を飛ばしているようである。今回も関空発着で飛んだエアバスが満席であった。これだけの人々がいったいパプアに何をしに行くのであろう?第二次世界大戦の激戦地だったので慰霊団がお骨の収集に行くという話は知っているが、年末年始に遺骨収集には行かないだろう。何割かは「いかにもダイバー」である。・・・と思っていたら、ポートモレスビーでトランジットする人がずいぶんいて、オーストラリアに行くらしい。P.N.G.経由で行くなんて考えてもみなかった。 さて、話を戻そう。通常私の住んでいる東京から海外旅行に行くには成田発着となることが多い。そんな訳で、私の貧弱な思考回路には海外=成田とインプットされており、今回も体が勝手に反応して成田までの切符を買ってしまった。品川で京浜急行に乗り換えて羽田、羽田から関空に飛んで目出度く国際線に乗るはずなのに・・・ 一緒に行く友達に駅で会っても気づかず、品川で降りても気づかず、京浜急行の改札まで行って初めて大きな過ちに気づいた。最寄駅で友達と待ち合わせなかったら、何も考えていない私はきっと成田まで行ってしまっただろう。そして、成田から私はどこへ行くのだろう?ニューギニア航空の飛行機はいつまで待っても成田には飛んでこないのだから・・・ 赤字に悩むJRに不本意ながら寄附をしつつ、羽田までたどり着いた私はそこで別の友達と会い、関空を目指した。関空で5時間半もの時間をつぶし、21:30発のニューギニア航空は元気に飛び立って行った。飛び立ってしばらくすると、機内食は朝食のみとの情報を得て関空でお好み焼きをしこたま詰め込んできた私達の目の前に夕食が配られたが、丁重にお断りした。 ささ、早く寝なくては・・・ やっと眠りについた頃、後ろのほうで子供が大泣きを始める。 やっと眠りについた頃、暑くて目が覚める。 やっと眠りについた頃、朝食だと起こされる。 やっと眠りについた頃、着いてしまった。 ボーッとした頭が少しづつ動き始める。おぉ、そうだ!一刻も早く入国審査の列に並ばねばいけないのであった。私たちは日本でビザを取得してきたが、ここでビザを発給してもらう人もいて入国審査にはものすごーく時間がかかると聞いていたのだ。・・・と思ったら、30分もかからずに入国でき、さらには両替まで済んでしまい、私たちは荷物が出てくるまで電気もついていないうす暗いなかボーッと待たねばならなかった。荷物を受け取り、国内線にチェックインした私たちはすいていた待合室で仮眠を取ることにした。目的地カビエン行きの飛行機が飛ぶまでにはタップリ時間もあるし・・・ 定時出発で定時にカビエン着。今更驚かないけれど、何もない空港である。到着ロビーなんてないし、荷物は飛行機から降ろして例の荷物運搬車が運んできて、幅広の椅子だと思っていた台に乗せるだけだった。(他にお迎えに来るホテルもないからか)マラガン・ビーチ・リゾートはすぐに分かった。マイクロバスに人を、ピックアップトラックに荷物を満載してホテルに向かう。ホテルのチェックインに出遅れたら、4名2部屋は建物の一番こっちの1階と一番あっちの2階になってしまった。4名で予約しているんだから、もう少し何とかしろよー!おまけに2階の部屋はダブルベッドであった。 レストランでお昼を食べたが、頼んでから出てくるまでにゆうに30〜40分は待った。ハンバーガーとサンドイッチだったが、まあまあ美味しかった。しかし、明日からここで朝食なんぞを食べようと思ったら早起きしなければならない。ここはひとつ朝食を自ら手配せねばなるまい。スーパーはホテルへ来る際にめぼしをつけてきた。しかし、ホテルで道を聞くと左の方へ行けという。さっき見たスーパーは右にあった。そーかー、南半球では右と左が逆なんだ・・・訳はない!!しかし4人もいると心強い。言われたのとは逆の方向へ勝手に進む。ホーラご覧!スーパーめっけ!・・・と思ったら、グルリと一周しても入り口がない。閉まっているのである。ホテルで道を教えてくれたおねーさん「あなかが正しかったです。ごめんなさい!」と反省してももう遅い。4人で立ち尽くしていると、いかにも買い物帰りの女性が別のスーパーを教えてくれた。パプアの人ってちょっと見は怖そうだけれど、笑うと可愛い。さらにすれ違う人の多くが挨拶の声をかけてくれる。(ものめずらしいのかな?)一番初めに見つけたスーパーに入ってみると、パンは既に売り切れていた。しかたがないのでクラッカーやビスケットを見ていると、「これがおいしい」とか「これが一番売れている」と教えてくれた。チキンとビーフとココナツのビスケットと飲み物を買う。教えられた場所にビールを買いに行くと、なんだ、目の前にもっと大きなスーパーがあった。パンやらリンゴやらを追加購入する。おじさん達に混じって並んで、ビールもめでたく購入。 今度は夕食に挑戦である。 そろって英語の苦手な4人組がメニューと格闘する。「パスタ」と「マングローブガニのなんとか」他をオーダー。茹だったカニの仲間が登場すると思いきや、なんとフライが登場した。???と思いつつ食べてみると、どー考えても白身の魚の味だ。挙句の果てには骨まで出てきた。あれはもしかすると「マングローブガニが大好物のお魚のフライ」とか何とか書いてあったのだろうか?それでも文句のひとつも言えない情けない4人組であった。 朝だ! 雨季のこの時期、お天気はどうだろう・・・とおそるおそるカーテンを開けると、よいお天気で風もない。昨日買ったパンを食べて・・・と思ったら、ビニールもろとも食いちぎられた跡が。ネズミの仕業か? ダイビングサービスのあるパラダイス島からお迎えがきていた。私達4人と、同じ飛行機で来たおじさん1名、欧米系の若者1名が乗船すると出発した。後で知ったのが、日本人のおじさん1名を積み残したらしい。 20〜30人ならともかく、6〜7人の迎えにもかかわらずひとり置いて来ちゃうなんざ、恐るべきおおらかさと言うか・・・ ダイビングの時はガイドに置いていかれないように十分注意せねば。 「この島かな?」「あの島かな?」やっとひとつの島に回り込み、島には人が待っていた。旅行社のHPにあった写真の人だ。 透明度はよかったし(30m以上あったと思う)、流れの強いところは部分的にあったけれどずーっとそれが続くわけではなく、のーんびりしたダイビングだ。ただ、旅行社のHPにあった「抜群の魚影と透明度を誇るニューギニアNo.1の絶叫スポット カビエン」はどこのポイントを指したものだったのだろう?私たちは特に抜群の魚影に遭遇することも、絶叫することもなくダイビングを終了してしまい、ちょっと欲求不満が残った。もちろん、潮まわり・ポイント選び等の条件もあるし、毎回大当たりするとは思っていないのだが。HPにうたっているギンガメ・バラクーダよりもハゼとかハナダイとか(どっちも詳しくはないけれど)の小さいものの方が充実しているような気がした。アケボノも−20mくらいにたくさんいるし、ニチリンも太いのが背鰭をよーく見せてくれた。きれいなスミレナガハナダイもいたし、カエルウオの仲間やゴンベの仲間もたくさんいた。ここで泳いでいるカエルウオとクダゴンベを初めて見た。ガイドさんが一生懸命探してくれて、ピグミーシーホースもしっかりと見てきた。あんなに小さいとは思っていなかったので、何度もガイドさんに指差されてやっと気付いたほどだ。 サンゴはとっても元気だし、ウミウチワと海綿がみごとだった。大好きな大物・ヒカリモノもいるにはいたが、単発や群れていても小さく、ちょっと物足りない感じがした。バラクーダ、イソマグロ、ロウニンアジ、カスミアジ、ツンブリ、ギンガメアジ、ナポレオン、あたりがまわってきていた。ベストシーズンは夏らしいので、季節が違えばもっと良いかもしれない。 2日目の夕食はBBQ。これなら楽だ。何種類かの中から選んで焼いてもらうだけで、あとは好みのサラダやパンや果物を持ってくるだけである。噂に聞いていたとおり、肉は固かった。なんと言ってもナイフの歯が立たない。悪戦苦闘していたら別の肉用ナイフを持ってきてくれた。それなら最初から置いておけよ!と言いたい。今日は大晦日だからか、他のお客の出足は遅い。隣のテーブルでは親子が遅くまでカードゲームを楽しんでいた。夜、11時頃海辺に出てみるとホテルのスタッフが何やら準備している。そばでは可愛いワンピースを着た子供が走り回っていた。年越しのイベントはどんなことをするのか聞いてみたら、簡単な花火をあげて、シャンペンで乾杯をすると言っていた。逆に日本ではどんなイベントをするのか聞かれて、冷や汗をかいてしまった。「初詣」はともかく、「除夜の鐘」なんて日本語でさえちゃんと説明できないのに・・・ 来たばかりなのに、もう明日は帰る日になってしまった。ダイビングもないので朝ものんびりできる。 そんな訳で、今晩は焦らずにのんびり夕食をいただこう。昨晩はBBQだったのでメニューと闘わずに済んだが、今晩はBBQはない。牡蠣がなかなかおいしいと聞いていたので、生牡蠣とクリームソースのかかった物を注文する。メインは鳥。牛は固かったけれど、鳥なら大丈夫だろうと踏んでオーダーする。オーダーが済んでホッと一息、お酒を飲めない私がソフトドリンクなどを飲んでいると、厨房から戻ってきて鳥がないと言う。ぬぁに〜昨日のBBQで使ってしまっただとー!?またまたメニューを広げて、今度はハムステーキをオーダーする。 例によって例のごとく、目の前の海に牡蠣を採りに行ったのかと思うくらい経ってから、牡蠣が出てきた。でも、なかなかおいしいので許そう。そして、肉をスモークしているのかと考えていた頃、ハムステーキがやってきた。さすがに固くはなかったけれど、泣けるくらいしょっぱかったよー。食後にアップルパイのアイスクリーム添えを頼んだ私たちは、リンゴを摘んで牛乳を搾っている姿を想像している頃、やっとデザートにありつけた。 のんびり待てない自分達がちょっと悲しくはあったけれど・・・ ホテルからカビエンの空港までは車で10分もかからない。ホテルのスタッフの説明では、1度チェックインをして、ホテルに戻ってのんびりするらしい。戻って何をするでもなくプラプラしていたら、現地の子供が寄って来た。青っ洟をたらしたシャイな子供だったが、密かに持っていた日本のお菓子をあげると私ではなく、きれいな方のおねえさんの手を握り締め写真に収まった。子供ながら侮れないヤツ! カビエンの空港には到着ロビーはなかったけれど、出発ロビーは一応あった。あると言っても建物があって、荷物を預けるカウンターとベンチがあるくらいだけれど。もちろん、お店なんてあるわけ・・・と思ったら、外に「キオスク」と書いたお店があって飲み物なんぞを売っていて、人だかりがしていた。 ポートモレスビーの空港に着く。往路では困ってしまうくらい時間があったけれど、復路はどこもギリギリだ。自分用に木彫りのお面は購入済みだが、他には何も「おみやげ」というものを買っていない。空港の免税店に入ると、厳しい顔をしたスタッフからすかさず「日本人か?」と聞かれる。むむ、この店は日本人はお断りだなんて言われたらどーしよー・・と考えながら「そうだ。」と答えると、「時間がないから早くいけ。」と親切に追い出されてしまった。親切を装ってはいるが、やはり日本人は入ってはいけない店だったに違いない。 セキュリティチェックを受けて待合室に入ると最後の免税店が目に入る。木彫りのお面やら人形やら、ローカル色あふれる何かが欲しかったが、ガイドブックで一応チェックしておいたコーヒーをつかんでレジに並ぶ。 帰りの飛行機の中、私たちはフライトアテンダントのおねーさんと仲良くなる。額に刺青(?)をしたまことに頼りがいのありそうな大柄な女性だ。額の刺青なんてなかなかお目にかかれないので、ついついそこに目が行ってしまう。連れがおいしそうにワインやシャンペンを飲んでいるのに気付き、私たちの横を通るたびにおかわりを注いでくれるので連れはご機嫌だった。 そうこうしているうちに関空に着いてしまった。短かったお正月休みもお終いである。 |