<DERAWAN>

<序章>
この年末年始は噂の「デラワン」へ遠征してきた。
そのHPには「はっきり言って遠いです。はっきり言って何もない素朴なリゾートです。 でも、信じて来てくれる人には幸せになってもらえる海があります。」とある。
確かに遠かったけれど、本当に幸せな気持ちになって戻ってくることができた。
そのHPはサトミさんの「WELCOME TO DERAWAN DIVE RESORT HOME PAGE」で、彼女は日本とインドネシアのデラワンを往復しながら、デラワンダイブリゾートでダイビングのガイドを勤めている。サトミさん主催の「サトミガイドパック」をお願いすると、バリクパパン、タラカンからのミーティングサービス+飛行機+ボート+リゾートの予約と、3日間以上のダイブガイドがもれなく付いてくる。今回は、この「サトミガイドパック」と成田−バリクパパンの往復をいつもの旅行社<エスティーワールド>へお願いした。

出発の直前にその大事件は起きた。スマトラ沖の大地震とそれに伴う大津波。
夕方のニュースではその悲惨な状況が映し出された。かつて訪れたパトンビーチが、いつか行こうと考えていたカオラックが、大変なことになっていた。モルディブの首都マーレに水が溢れていた。
デラワンは大丈夫なのだろうか?同じインドネシアだが、位置的にはかなり離れているし大きなボルネオ島の島影になっているので大丈夫なはずだ。・・・と思いつつ、現地と旅行社には確認のメールを送っておいた。両者から「まったく問題ない。」のメールが届き、旅行の準備を再開するのだが、今度は親や親戚から「危ないので中止しろ。」の横槍が入ってしまった。
「風邪」と「旅行中止」の危機を乗り越え、出発にこぎつけたその当日は・・・「雪」だった。タメイキ・・・

いつものように総武線横須賀線快速を使うのだが、雪の影響か「成田エクスプレス」が遅れているという。私の乗った快速は時刻通りの運行だったが、途中駅で(遅れている)特急が行過ぎるのを待たねばならず、ずい分と長い時間ドアを開け放したままの状態で止まっていた。寒かった・・・震えが来るほど寒かった。
こんなこともあろうかとカイロを貼り付けてきたが、そんなものでは対抗できなかった。ドアから離れた席に移動したが、まだまだ寒かった。私がこんな寒さに耐えているその頃、特急の乗客は暖かい席でぬくぬくと居眠りしているのだろうか・・・やっぱり次回は特急に乗るべきだろうか?でもな、快速は安いし、乗り換えなしで成田まで運んでくれるんだよな・・・

<はなたれ顛末>
成田に着き、今回のバディとも無事に落ちあえ、軽い食事を取っていると鼻水がたれてきた。
あれれ?1週間前に引いた風邪はすっかり治っているはず。いやはや困った、止まらない。
1時間遅れのSQを待つ間も鼻水はひたすら流れ続け、やっと落ち着いた飛行機の座席でも流れ続け、乾燥対策に持参したマスクの中でも流れ続けている。ダイビングは大丈夫だろうか?
それにしても持参したティッシュペーパーがなくなるのも時間の問題だ。
SQのトイレに入った時、「そーだ、トイレットペーパーを頂いて帰ろう!」と思いついたが、そこにあったのはまだ使い始めの大きなロールだった。
そうだ!たしかティッシュペーパーもあったはず・・・と見回すと、あった!ということはどこかにストックもあるはずで、上の方にある戸棚を開けてみると薄いティッシュペーパーの箱がいくつも入っていた。
シンガポール航空さん、ごめんなさい!と心の中で謝りつつ、そのうちのひとつをそっと隠し持って席に戻った。これで心置きなく鼻がかめる。

<遠い道のり>
成田−シンガポール−バリクパパン−ベラウ−デラワン
成田−シンガポール 7時間半。ここは評判のシンガポール航空。久しぶりのSQにちょっと期待はするが、しょせん繁忙期のエコノミークラス。まあ普通。でも、食後に出たフォションのアイスクリームはうれしかった!
深夜にチャンギ空港到着予定(さらに1時間遅れたが)なので、トランジットホテル泊。
シンガポール−バリクパパン 約2時間。ここはシンガポール航空の子会社のシルク航空。SQの子会社だけあって評判はなかなか。確かに食事もおいしかったし、心なしか、SQよりも座席が広い気がして、快適快適。
バリクパパン−ベラウ 約1時間。結局航空会社の名前も何なのかわからなかった。小さなプロペラ機がチョッピリ不安。ランチボックス(?)にはミネラルウォーターとローカルフード(揚げ物が入っていたが、記憶が曖昧)。
ベラウ−デラワン 約2時間。車で10分弱の川岸から10人乗り位のボートに乗船。これはリゾートのボートだよね?
現地に着くのはだいた2時から3時の間くらい。リゾートとダイビングの説明を受け、荷物を解き、準備をして、チェックダイブのエントリーをしたのは16時過ぎ。さらに意地汚く18時過ぎにはセミナイトでもう1本。大急ぎでシャワーを浴びて、夕食。 そして、明日のジョーフィッシュのハッチアウトに備えて、早々に就寝。

<旅立ち>
今回のダイビング旅行の一番の目的は「ジャーフィッシュのハッチアウト」
2月のダイビングフェスティバルの時にサトミさんからもらった潮見表によれば、23日頃から口内保育を始め、年越しの頃にハッチアウトの予定になっている。もちろん自然のものだから予定通りに行くとは限らないけれど・・・ 夕食の時に、「明日、ジョーのハッチを見に行きますか?」の確認があった。
もちろん!!!そのためにはるばる来たんだもの。ところが、ジョーのハッチは早朝5時半にはダイビングを始めるという。昨晩もあんまり寝ていないし、その前もずっと遅かったけれど、ここで頑張らなくてどこで頑張る!? 翌早朝にリゾートを離れる人たちもいて、その晩は早々にお開きとなった。
目を閉じると・・・・・すぐに目覚ましが鳴ったわけもないのだろうが、そんな感じがするくらい「あっ!」と言う間だった。外はまだ真っ暗。ブリーフィングが始まる。今朝ハッチ予定のジョーは2匹。参加者5人が2:3に別れて、陣取る場所も決めてからエントリーする。
そうそう、エントリー前にリゾートを出発する人のお見送りをする予定だったが、なんとボートのエンジンの具合が悪いとかでなかなか動く気配がない。冷たくもその場でさよならをして、ジェッティ先端に急ぐ。
ナイトダイビングは嫌いだ。だが、そんなことを言っていては一生ジョーのハッチアウトを見ることはできない。嫌いだが、見たいものがあれば行かねばなるまい!シパダンでもバッファローフィッシュの出勤風景を見るために早朝の海に何度も潜ったじゃないか。
私は3人のグループの真ん中。ジャーが穴から身を乗り出したらハッチが始まる合図なので、ライトをつけても良いとのこと。それまでは暗い中で準備をしながら待つ訳だが、どこがジョーの巣穴で、どこまで近づいてよいのか、カメラのアングルはどうしようかなどガザゴソ動いていたらサトミさんにしっかり怒られてしまった・・・す、すんません!
雑誌で見たジョーのハッチアウトの写真を思い出し、縦位置でジョーは右下に置く。その体勢でひたすら待つ。待つ。待つ。真っ暗だった周りが少しずつ明るくなってきた頃、ジョーが気持ち見を乗り出す。サトミさんがすかさずライトをつけ、1人がフォーカスライトを点灯する。
おぉ、始まった〜!カシャ。感動!!カシャ。ガンバレ!カシャ。無事に大きくなるんだぞ〜!カシャ。
お父さんはハッチが終わっても子供達の行方を目で追っていた(気がした)。あっと言う間の出来事だったような、結構時間があったような、不思議な時間だった。でも旅立ちのその瞬間に立ち会うことができて、すごく感動した。 そして、翌朝も再度の感動を味わうべく、早起きをすることにした。
その次の日もチャンスはあったが、くじけて朝寝坊を決め込む。でも、行けばよかったかな・・・

<その他のみどころ>
星空が驚くほどきれいで、本当にたくさんの星を見ることができた。これは国内海外にかかわらず、ダイビングに行くとよく感じる。まぁ、ダイビングに行くところってはっきり言って田舎が多いし、空気がきれいで明かりが少なければ星もよく見えるし、当然といえば当然なのだが。
スキーに行っていた頃は寒くてのんびり夜空を眺めることもなかったから気付かなかったけれど、やっぱりキレイな星空だったんだろうな。
今回もっと驚いたのは、海の中にも天の川があったこと。干満の時間により、ダイビングサービスのすぐそばでこんな天の川が見られる。もっと星が密になるときもあったが、残念ながらカメラを持っていなかった。

営業を始めて11年が経つこのリゾートはやはりそれなりにくたびれてきてはいるが、もっとしっかりメンテナンスをすればまだまだきれいな立派なリゾートで通るのに、そのあたりがちょっと残念。でも、こんなステキはガラスが嵌め込まれていたりする。
また、島の東側には干潮になると綺麗な砂洲が広がり、可愛い貝殻がたくさん打ち寄せられていた。(時間がなかったので駆け足でまわってきた。)

今回のダイビングもマクロに終始してしまったが、ここデラワンからはマンタの海「サンガラキ」へも簡単にアクセスできる。
もちろんこちらからマンタに触るのはご法度だが、サンガラキのマンタポイントでは水面でマンタが「おいで、おいで」をしているし、スノーケリングをすれば、今にもマンタが肩をたたいてきそうなほどの距離で見ることができる。1999年のGWはマンタでお腹いっぱいになって満面の笑みを浮かべながら帰国したっけ。

<デラワンのイカ刺>
最終日はダイビングを午前中で終了し、デラワンの村を案内してもらった。
当日はサッカーの試合があり村のメインストリートは閑散としていたが、こざっぱりとしたキレイな村だった。モスク、病院、学校、体育館に食料品を売る店があったけれど、私の大好きな市場は目に入らなかった。これはちょっと残念!
リゾートのレストランで働いているヘルさんのおうちの前を通ると、「ココナツジュースを飲まないか?」と招いてくれた。
サッカーの試合が終わり中間達も集まっていて、その中の1人がスルスルと高いココヤシの木によじ登っていく。上に到着すると小さなナタのようなものでココナツの実がたくさん付いた枝を切り、ロープにくくりつけて下ろしてくれた。
早速頭の部分を割ってストローを差して、1人に1個渡してくれた。ココナツの実は私の頭より大きい。こんなに飲めないよ〜

サトミさんが突然うれしそうに「イカ刺し食べる?」と聞いてきた。このあたりの海でイカが取れるのかな?
すると今度もそこに居たうちの1人が海に飛び込み、イカを取ってきてくれ・・・る訳ないじゃん(笑)
ココナツを割って、白い果肉の部分をスプーンでこそげ取り始めた。「はい、イカ刺し。」 ココナツは私も何度か食べたことがあるけれど、これが何でイカ刺し?
サトミさんは「後で解るよ。」とにっこり。
夕食に集まるとヘルさんが割って取り出してくれたココナツの白い果肉の部分がお皿に山盛りになっていた。 薄くスライスしたココナツの果肉にわさび醤油をつけて食べてみると、「あら!不思議!」本当にイカのお刺身に良く似た味がする。明日はダイビングがないので、今晩はゆっくり飲もう!
お酒の瓶も並び、イカ刺しを肴にその晩は遅くまで盛り上がった。
明日は早朝の出発だけれど、船の中でも飛行機の中でもいくらでも眠れるし大丈夫。
「あ”〜」荷造りがまだだった・・・

<食事>
食事の状況をお伝えしなくてはいけませんでした。
食事は3食ともブッフェ形式。
レストランは長〜い桟橋の途中にあり結構遠く感じるが、お腹いっぱい食べたあとは、食後のちょっとした運動になるかも。
いわゆる水上レストランであり、中央部には水中を眺めながら食事を取れるスペースもあるが、文章であれを表現するのは難しい・・・隣の暗めの写真でわかってもらえるだろうか?
下の写真はある日の朝食とある日の夕食。
内容的にはシパダンと同じくらい。私は朝から結構食べられるが、食の細い人には朝のおかゆがありがたいかも。

ダイビングで遠出するときはお弁当となる。
お弁当箱にもお国柄がいろいろでるのか、なかなか楽しいお弁当箱だった。う〜む、写真がないのがとっても残念。

 

<おみやげ>
今回のお土産はデラワンとシンガポールの空港で調達した。
デラワンでは、サンバル(チリソース)とケチャップマニス(甘口醤油)とインスタントミーゴレン(焼きそば)醤油味と塩味。
村の食料品店にはたくさんの怪しげな商品がおいでおいでをしていたが、涙をのんで諦めた。 インスタントラーメンも買いたかったし、怪しげなお菓子各種も試してみたかった・・・

シンガポールの空港では、バディお勧めの薬局で楽しくお買い物に励んだ。
タイガーバームはホットとクールとソフトがあったが、初心者は迷わずソフトを購入。
そしてインヘラー。リップクリームのようなスティックを鼻に近づけ揮発成分を吸い込むと、鼻づまりが解消されるらしい。海外ではビックスから発売されているものなどで有名らしいが、内容成分に含まれるエフェドリンが気分を高揚させると言うことで日本では発売されてないらしい。(以上ネット上で情報入手)3種類のインヘラーを購入。
さらに可愛い絵つきのバンドエイドや歯ブラシ。へ〜薬局ってこんなにおもしろかったのね!

<スタッフ>
最後に今回お世話になったサトミさん、レストランのスタッフ、サトミさんの猫のみぃちゃん。

  

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