ごめんなさいね


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あなたは人に謝るときに、何と 言って謝るだろう。
「すいません」だろうか。それとも、「ごめんなさい」だろうか。

ある調査機関の報告書によると、 6割近い人達が「すいません」、 3割ほどの人達が「ごめんなさい」 と言って謝るという。

無意識のうちに使っているだろ う言葉なので、自分がどっちを用 いているのか気付いていない人が 多いかもしれない。「すいません」 なのか、「ごめんなさい」なのか。 それとももっと他の言葉を使って いるのかもしれない。今回はそん な少数派の1つ「ごめんなさいね」 について考えてみることにする。

私の知り合いに、年に似合わず 妙に礼儀正しい男がいる。そいつ はやたらに深々とお辞儀をする癖 があり、そのせいで腰を痛めて入院 までした男なのだが、そいつがあ るとき「ごめんなさいね」と言って 謝った。

そのとき私の体の中の何かが、 その言葉に異常なほどの反応を示 した。私は常々言葉の響きに興味 を持っているのだが、そんな私の アンテナが「ごめんなさいね」と いう言葉をキャッチしたのだ。

「ごめんなさいね」…何と素敵 な響きの言葉だろう。何度もその 言葉を口に出してつぶやいている うちに、私の中から何とも淫媚な 想像がむくむくと頭をもたげた。

そう…私の前には今、色白で薄幸 そうな女がいる。歳の頃でいえば 30代前半か。その少しやつれた 様子が本当の歳より老けて見せて いるのかもしれない。彼女は当然 未亡人。でなければ、幾度となく 男に捨てられてきた女。

季節は初夏。まだ蒸し暑さの残 る7月半ばといったところだろう。

彼女は大きな荷物を抱え、足取り もおぼつかない様子でこちらへ歩 いてくる。そして彼女は私にぶつ かってしまうのだ。まるで何万年も 前から決められていた事のように…。

彼女の荷物は当たり一面に散ら ばっている。歩道に転がっている たまねぎや、トイレットペーパー を見て、私は彼女の生活をのぞき 見てしまったような、気まずい気 持ちのまま、ただ立ち尽くしてそ れらを拾い集めている彼女を見下ろ している。

すると彼女は、いくつか割れて しまった卵を拾う手を止めること なく、上目使いに私を見て言うのだ。

「ごめんなさいね」と。

どうだろう。「ごめんなさいね」 とはこれほどまでに深く、そして どこか物哀しく心に響いてくる言 葉なのだ。今これを読んでいる諸君 の脳裏にも、それぞれの形で妄想 がふくらんでいることだろう。

ただ、この「ごめんなさいね」 という、いかにも「この人は俺が 守ってあげなければ」的な言葉は 男性にしか通じないものであろう。

それどころか、ある意味では男に 頼って生きていると捉えられかね ないこのフレーズに、嫌悪感を抱く 女性もいるかもしれない。

しかし、そういう女性に限って、 「男って結局控えめな女が好きな のよね」などと愚痴をこぼし、 「私達みたいな一見強気に見える 女のほうが、ホントは弱い事に気 付いてないのよ」 「そうそう…あ、おかわり下さい。 えっと、何にしようかな…じゃあ ウォッカ。ロックで」 と、何とも控えめな酒量をご披露 してくれたりするのだ。

男もつらいが女もつらい。でも、 そんなこんなを言いながら、彼女 達も結局はいわゆる「控えめな女」 とやらに嫉妬しているだけなので はないか。

そのことに気付いた私 の頭には、ある素晴しきプランが キラ星のごとく輝きはじめていた。

そのプランとは何か。もうお気 付きのことだろう。そう、「ごめ んなさいねでもてもて大作戦」だ。

平仮名ばかりでいささかしまり のない大作戦だが、「ごめんなさ いね」が男に及ぼす多大なる影響 についてはこれまでに述べた通り だ。これを活かさない手はない。

ごめんなさいねの活用法を知りたい諸兄は、本文左右に配置されたボタンをク リックしてみてほしい。日常生活をワンランクアップさせる、素敵なヒントが隠 されているはずだ。

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